フジテレビで中居正広氏の女性トラブル問題に端を発した経営陣の辞任劇が波紋を広げています。
港浩一社長と嘉納修治会長が辞任を表明する一方で、”フジテレビの天皇”とも呼ばれる日枝久相談役(87)は留任する形となりました。
なぜ日枝相談役は辞任しないのか、その背景について紹介した上で
新たに就任した清水賢二社長とはどんな人なのか?今後のフジテレビの今後の展望についても考察を交えながらまとめてみました。
フジテレビ会長・社長辞任の経緯と背景
フジテレビは2025年1月27日、中居正広氏の女性トラブルをめぐる問題で記者会見を行い、港浩一社長と嘉納修治会長の辞任を発表しました。
会長と社長の辞任という重大な決断に至った背景には、一連の不祥事への対応の不手際がありました。
これらが要因として挙げられますが、それぞれについて詳しく紹介していきます。
中居正広氏の女性トラブル問題とは
昨年12月以降、週刊誌などが中居正広氏と女性とのトラブルについて報道。
この件は2023年6月に起きたとされておりますが、実はこの時点でフジテレビはこのことについて把握していたということが前回の記者会見で分かりました。
そのことを知った上で中居正広氏を降板させることなく使い続けてきたということでありました。
これに関しては今回の記者会見でも語っておりましたが、被害女性のプライバシーを守るために措置であったということであります。
また、この問題にフジテレビの社員が関与していたことが明らかになり、放送局としての信頼を大きく損なう事態となりました。
フジテレビ社員の関与疑惑
1月17日に開かれた記者会見では、港社長らが不十分な説明を繰り返し、第三者委員会の設置についても明確な回答を避けました。
しかし今回の記者会見では関わりのあったというフジテレビ社員A氏と被害女性・中居正広氏との関係についてフジテレビが把握していたことについて語られておりました。
これらの問題についての説明で行われた記者会見では出席者を制限するなど、情報公開に消極的な姿勢が批判を浴びることになりました。
次はそのことについて紹介致します。
批判を浴びた記者会見の不手際
中居正広氏や社員A氏の問題を受け行われた2025年1月17日の記者会見では、複数の問題のある対応が指摘されました。
不十分な説明と回答 社員の関与についての具体的な説明を避け、質問に対しても明確な回答を避ける場面が目立った記者会見。
第三者委員会設置への消極的な姿勢 独立性の高い第三者委員会の設置について明言を避け、社内調査で対応する姿勢を示したことで、透明性への疑念を招きました。
さらには時間的制約による打ち切り
質疑応答が不十分なまま、時間を理由に会見を打ち切るなど、説明責任を果たそうとする姿勢が見られないとの指摘も相次ぎました。
会見後のCM出稿差し止め問題
会見後、多くの企業がCM出稿を差し止める事態に発展。
企業からの信頼も失われ、社内外から経営陣の退任を求める声が強まっていきました。
これらの問題を受けて辞任を発表した港浩一社長と嘉納修治会長。
しかし一番肝心のトップである日枝久氏は記者会見にも出席せず
さらには辞任することはありませんでした。
ではなぜ日枝氏は辞任しないのかその理由についてまとめてみました。
なぜ日枝久相談役は辞任しないのか
今回の問題で会長と社長は辞任することになりましたが、フジテレビの実質的な最高権力者とも言われる日枝久相談役の去就については全く触れられていません。
この背景には、同氏の強大な影響力と権限が関係していると見られています。
こちらフジテレビの取り締まり相談役である「日枝久」氏について次のポイントに注目してまとめてみました。
これらの点に注目して紹介していきます。
フジテレビにおける日枝相談役の影響力
日枝久相談役は、フジテレビで社長、会長などを歴任し、1980年代の同社最盛期をけん引した立役者です。
42歳の若さで編成局長に就任し、1988年からは約13年間社長を務めるなど、フジテレビの経営の中核を担ってきました。
政財界との強い人脈
政財界にも強い人脈を持つ日枝相談役は、故安倍晋三元首相との親交も深く、歴代の首相とも頻繁に会食を重ねてきました。
現在もフジ・メディア・ホールディングスの相談役として、23万3千株余りの株式を保有しています。
ライブドア買収騒動での功績
2005年のライブドア(堀江貴文氏)による買収騒動では、日枝氏が陣頭指揮を執り、買収を阻止することに成功。
この功績により、社内での発言力をさらに強めることとなりました。
フジテレビの経営体制と今後の展望
フジテレビは次々と明らかになる問題への対応を迫られる中
会長と社長の辞任という形で一定の責任は取りましたが
“天皇”と呼ばれる日枝相談役の留任という判断に対しては、社内外から「本当の改革になっているのか」との声も上がっています。
特に社内の労働組合は上層部の刷新について強く要望を出しており、特に記者会見への日枝氏の出席についても求めておりました。
しかし、その願いは無残に打ち砕かれてしまいましたね。
正直この会社は社員のことを本当に考えているんでしょうかね?
では新たに発表されたフジテレビの新経営陣や今後の展望について紹介していきます。
新経営陣への期待と課題
フジテレビは1月27日に再び記者会見を行う予定ですが、日枝相談役は出席しない方針です。
新経営陣には、失われた信頼の回復と、透明性の高い経営体制の構築が求められています。
今回の記者会見を受けて発表された新社長は清水賢二社長と発表されました。
フジテレビ新社長「清水賢二」氏について
フジテレビは28日付で、清水賢治氏(63)が新社長に就任することを発表しました。
清水氏は『ドラゴンボール』『ちびまる子ちゃん』など、多くのヒット作を手がけたアニメプロデューサーとしても知られています。
清水氏は入社以来、編成畑を歩み、テレビプロデューサー、映画プロデューサーとして活躍。
特にアニメ分野では『ドラゴンボール』シリーズや『ちびまる子ちゃん』など、数々の大ヒット作品を手がけました。
1970年代の別所孝治氏、1980年代の岡正氏と並んで日本のアニメを牽引してきた人物として評価されており、フジテレビのアニメ史を語る上で欠かせない存在とされています。
フジテレビの今後の課題
清水新社長は、中居正広氏の女性トラブル問題による前任者の辞任を受けての就任となります。
今後清水賢二社長に求められることとして以下の点が挙げられると思います。
などが主な課題となります。
フジテレビの上層部と今後の展望についてまとめ
ここまで、フジテレビの経営陣の辞任と新体制について見てきました。それぞれの立場と今後の展望について、以下のようにまとめることができます。
このように、フジテレビは表向きの経営陣の交代は行ったものの、実質的な最高権力者である日枝相談役は留任という形となりました。
清水新社長には、この複雑な権力構造の中で、いかに実効性のある改革を実現できるかが問われることになります。
今後、フジテレビが真の意味での改革を成し遂げ、視聴者や広告主からの信頼を取り戻せるかどうか、その手腕が注目されます。
ここまで読んでいただきましてありがとうございます。
【この記事を書いた人】
コメント